2011年3月25日金曜日

太東港 堤防決壊

東日本の大震災でこの港も大被害を受けました。漁船が数艘流されて、未だ行方不明の舟があります。転覆したら青い腹を出すだけですからもう見つからないたろう、今頃はハワイ沖の太平洋のごみために向かって流れているだろうともっぱらです。
漁船だけではなくて堤防もやられました。中にある堤防が跡形もなくなったのです、いまでも引き潮になると頭を覗かせています。

最近になってこれの除去作業が大きな台船を使って始まりました。実は大震災の前から港の底にたまった砂の浚渫で港に停泊していたのですが、仕事が変わりました。

ということで、昨日は一番手前のケーソンの引き揚げを大きなクレーンをつかってはじめたのです。そしてその結果が下の写真2枚です。吊り下げ50トンの筈の鉄骨の腕(クレーンだから首か)がぐんにゃりと曲がって、その挙げ句に切断。
浮標の浮いている辺りに堤防があったのです。
また大きなゴミを出してしまった
左にあるのがケーソンの残骸です。

2011年3月21日月曜日

いすみのカレー屋さん

大原にインド料理のレストランがあるというので出かけました。なにしろ釣りはまったく駄目ですから。
アスリというお店です。丸の内のではありません。大原です。丸の内にアスリというお店があるというのはもちろん知りません。第一、美味しいものを食べるのに金を払うとか、探すとかいうのは愚の骨頂と思っていますから。まずいものを食べるのは大嫌いですが。

まぁ、それはともかく女房どのの口コミで大原にちゃんとしたインド料理の店があるというので出かけました。
インド料理というと麹町の昔の日テレの脇にあった(今でもあるかも、昔は九段にあった、その当時は手作りみたいな机と椅子がおいてあるだけだった)アジャンタくらいしか知りませんが、汚くて死んだネズミの匂いがします(今はもっと奇麗かもしれないが)。でもここのカレーは本当に旨かった。

そんな先入観と偏見でお店に入ってびっくり、奇麗だし、変な匂いもしなかった。スパイスの匂いがいっぱいのレストランです。
さてお味は、大変に結構です。ランチメニューはカレーが4種類、食べ放題でナンとご飯がついて980円です。すこし注文をつけるとカレーが辛くない、ナンが上品すぎる、甘すぎるくらいでしょうか。
場所は大原の海水浴場のそばです。

2011年3月15日火曜日

原子力発電のリスク

釣りと多いに関係があります。
海がきれいでないと釣りにならないからです。もうすこし踏み込むと自然との営みが釣りだからです。
原子力発電は自然には存在しないエネルギーを人類の英知を尽くして作り出した筈なんですが、いま起こっている様々な事象はあまりにも片手落ちというか思慮に欠けた結果ではないか。
子供が模型飛行機をつくって空に放ったのに手元に戻す方法を考えていなかったようなものです。官房長官はしきりに管理したもとで、と言っているがはたしてそうだろうか。4号機の給水エンジンが別の作業をして戻ってみたら燃料がなくなっていたという。これでは管理された復旧作業とはいえまい。命の危険を晒して実作業をしている人たちが管理されているとは思えない。人の命をなんだと思っているのだろう。東京電力がである。
計画停電も同様です。あれはとても計画停電とは言えない。大規模停電が恐くておろおろしているだけで無計画停電です。事故時の体制がまったくできていなかったことを露呈した。
今回の地震のマグニチュード9というのはたしかに想定外なのでしょう。しかし高さ10メートル強の津波も想定外なのでしょうか。マグニチュード9を超える地震はすでに起きているし高さ10メートルの津波は明治三陸地震で軒並み起きている。大船渡では22.4mを記録している。
十分に予測可能な地震と津波なのである。それなのに原子力発電所をそこに作ったのです。原子力発電をするための想定外ではなかったのか。
じゃ何故作ったのか、買う人がいるから、需要があるから、作ることができるから作ったとしか思えない。作った電力はもちろん産業を興したり生活を支えるために必要だったのでしょう。しかし野球を夜やったり、銀座や歌舞伎町の競わんばかりの光の洪水、不夜城をつくったのです。
これは奴隷制に支えられたローマのコロシアムに比較することができます。その奴隷制は今は何が相当するのでしょう。自然破壊ではないでしょうか。


百歩譲って、今回の地震は想定外だったとしましょう。だが想定外のことが起こるとこういう無様な結果になるというのはどうしたことでしょう。
リスク管理の専門家ではありませんが、リスクはそのことの起こる確率と起こったときの損害を掛け合わせたものです。非常に小さな確率であっても起こった結果の損害が大きければ非常に高いリスクがあるので、そのための対策を考えなければならないでしょう。
どうも想定外というのは、その先のことは考えないという想定外のようです。
1960年代から70年代にかけて、その後も原子力発電については安全性の面から反対する意見が原子力研究所(いまの独立行政法人原子力開発機構)の専門家のなかにもあったように記憶しております。
原子力発電や核のエネルギーの利用はこれからの時代に絶対に必要なのでしょう。どうか日本人の優れた英知を結集してこの恐ろしい経験を世界のために活かして欲しいとおもいます。



2011年3月14日月曜日

太東港、沈没船の引き上げ

いすみ、太東港の回復は急ピッチです。
今朝は転覆していたかずえい丸を引き上げました。潜水夫がロープを廻してクレーンで引き上げ。その時の写真です。脇に立っているのが潜水夫です。
このあとも港のなかの障害物にブイをとりつける作業が進んでいます。
もうこの舟は使えません。漁師にとってはおそらく唯一の生活手段でしょうから、これからが大変。
しばらくは釣りも自粛です。

2011年3月13日日曜日

太東港の被害

11日の津波でかなりの漁船が被害を受けました。津波警報で沖に舟を出したところは無傷でしたが、停泊していた舟は内陸まで押し上げられたり、その場で転倒したり、中には沖まで流されて海上保安庁の連絡があった舟もあります。
浜にあった漁具やコンテナも流されました。飲料水のベンディングマシンははるか1キロ先の海岸に打ち上げられています。
水揚げされて卸業者が買い取る前のタコの大きな桶が行く方不明です。タコは命拾いをしました。あるいはまだ港の中にいるのかも。
あるいはまだ桶の中か?
動画は港の奥に腹を出して浮いている漁船です。舟主は呆然と眺めるだけです。
津波が来たときの様子は友人のブログに掲載されています。


2011年3月4日金曜日

タコ漁

タコ漁が終わりになりました。去年の12月から2月までがタコ漁の期間でした。
2月14日にNHKでいすみのタコ漁が紹介されて大原の食堂は忙しかったようですが、このっサイトのタコ漁のブログが急にアクセスが増えたのには驚きました。一日に数件だったものが20件近くに急増しました。テレビとインターネットはずいぶんとつながっているものです。この舟はすでに登場したことのある海鷹丸です。港の入り口近くに作業場があって冬の間はそこでタコを茹でていました。
初めて知ったのですが、タコはぬめりを取らないと生臭いのですが、漁師は専用の洗濯機を横にしたような機械でそれこそ真っ白になるくらいまで洗ってぬめりを取ります。それからドラム缶のような大きな鍋と薪で炊きます。そのゆで汁がえんじ色になって良いにおいがします。捨てるのがもったいないくらいです。


いま港は砂を浚っています。年に数回は浚っているのですが、今回は台舟を入れて浚うようです。クレーンで浚っているのはその台船をいれるためだそうです。この辺りは砂の流れがあって港の中に流れ込んでくるので場所によっては底が見えるくらいまで浅くなっています。漁船が座礁することもあるのです。
漁港ではありますが、その水揚げは微々たるものでとても港の維持費は賄えていないでしょう。
連坊さんに見つかったら槍玉に挙げられそう。でも浚渫を止めたら大きなコンクリートの残骸が残るだけですね。

2011年3月3日木曜日

中国通になりませんか

寒くて釣りどころではありません。年寄りには寒空での釣りはだめです。そこで今日は本の紹介です。
高校時代の世界史の先生が中国近代史(現代史かな?)の専門であったのでみっちりと試験で鍛えられました。ですから蒋介石とか毛沢東、張作霖などの名前を教わりました。もちろん漢文の授業もありましたから杜甫や李白にも親しみました。
本当言うととても恥ずかしいとも思っています。それはアメリカ人などの西欧の人とは仕事をした関係で友人もいてその気質や考え方についてホワイトカラーだけでなく滞在先のホテルのメイドさんやバーテンさんなどからも伝わって来ています。もちろん映画や読み物からの情報がおおいのです。
しかし現代の中国については天安門とか餃子事件、近くは尖閣諸島の騒ぎなどから知ることは多いのですが、中国の全体像についてはものすごく曖昧で捉えどころのない印象しか持っていません。何しろ権力については中国共産党でひとからげにしか分からないのですから。またその政治と経済、解放軍、人々の生活ぶり、また日本で一緒にIT関係の仕事をした人(非常に優秀でした、コンピュータサイエンスについては私なんか足元にも及びませんでした)もいるのです。
しかしながら、全体としては混乱するばかりで、支離滅裂でそれらの間に一貫した脈絡をつけることができないでいます。それが余計に中国に対する不安の原因にもなっているように思います。
大方の日本人が同じように感じているのだと思います。
そういう方々に絶好の本があります。私の大学時代の先輩が書いた本ですが、いつの間にこれだけの知識と経験を積み上げたのか、この2月に出版されました。
なにしろ内容が多いので少しずつ読んでいる状態ですが、「中国人はいかに思考し、どう行動するか」中島一著です。通常の本屋で見つけるのは難しいかもしれません。中国人、中島一でアマゾンを検索してください。本屋で立ち読みしたのではこの本はもったいない。