2010年12月31日金曜日

師走の太東港

師走の太東港のスナップです。
ことしはタコはどうも不漁のようです。たこ壷を千個近くしかけておいて数匹しかとれない日が続いています。だから地物のタコは近所のスーパーで足が一本千円します。そんなことならタコ、もっと取っておけば良かった。しかし冷蔵庫にまだあるようなので欲を書いてはいけません。品薄だと思うと自分で食べないのに欲しくなるのでは、その人の品格が問題になります。
話はそれますが、釣り人も釣れるときは処分に困るくらいに思いっきり取ります。どうも万人の性向のようです。もう一歩踏み込んで自分だけ良ければ、ということに昨今の環境問題と共通の課題があるのでしょうね。
さる有名な猫のマークの宅急便の集配センターが刈谷の方にありますが、クール便の用で何時行っても10トントラックのがエンジンかかけっ放し、来客用の駐車スペースに排気ガスをふりまいてくれています。川崎時代は市バスの運転者に何度も注意しましたが、相手がトラックの会社はすこし気後れします。
高いお金を出してEVとかハイブリッドを買っている人がいますが、あれは単なるステイタスシンボルかもしれません。

さて本題に戻って、太東港のスナップです。
漁船はどれも大漁旗と日章旗を掲げています。釣り人はつれないサヨリを追いかけています。漁船のそこから魚を上げる場面がありましたが、魴鮄が数匹でした。10隻近くの活動中の漁船がありますが、出るのはいつも2、3隻。出しても燃料代が赤字になるだけなので漁に出ません。
暗い話はこれくらいにして写真をご覧ください。


 

 
 


2010年12月27日月曜日

エッチ蟹(再)

エッチ蟹、巾着蟹、マル蟹とか言います。
ワタリガニと同じような生態でしょう。後ろ足が水かきになっています。
詳しいことは知りませんが、砂の中に潜っていて餌を感知すると出て来て補食するそうです。
水温が下がると途端に動作が鈍くなります。つり上げて寒風にさらすと死んだようになります。九十九里の広い範囲で採れるようです。
イワシとかサンマを餌袋に入れて網をつけて長い紐をつけて流します。潮にのって沖に出ていきますから、適当な時間に引き上げると網に絡まってとれます。
至って簡単な釣りです。流すだけですから釣りとは言えないかもしれませんが、状況によってそれなりに工夫があります。網はエビ網とかヒラメ網を束ねたものですから場合によると酷くこんがらがってしまうことです。網が丸くなってしまって蟹を捕捉する面積が狭くなる、引き上げたときに蟹と網がぐしゃぐしゃで蟹をはがすのに手間がかかります。
それと錘です。潮の流れに比してあまり重いと沖に出て行きません。また軽いと浮き上がってしまって網がからむ原因です。
網を手で投げる場合と竿で投げる場合があります。
手で投げるのは砂浜から潮に乗せて取るときですが、太東港の堤防などからは竿で深いところに直接に投げ込みます。

この蟹が不思議なことにまったく採れないときと一回なげて15分ほどで5、6尾採れることがあります。概して海底が荒れているときは不漁です。また水温が低いときは蟹の動きが鈍いために餌によってこないようです。

写真は網にかかった様子です。真ん中は小さいほうです。右側のは比較的に大きな蟹です。


さてこの蟹の食べ方ですが、鍋が最高です。まず彩り、それに出汁がすばらしい。味が濃いので、初めてのときは、出汁をとって身を入れるとか、しつこくならないように工夫が必要です。出汁を取るときは甲羅をはがしてふんどしをとります。足にはさみを入れると良く出ます。小さな蟹は出汁ですが、大きな蟹はそのまま入れてワタリガニのように食べます。鍋の最初から入れないと意外と火が通りません。
大きな蟹だけのときはサツマイモみたいにふかします。そのときは背中を下にして汁がでないように。
茹でるときは茹ですぎないように数匹で試したほうが無難です。マツバガニのようにおおきくないので茹ですぎてしまわないように。

2010年12月21日火曜日

さめ

電話があって港に着いたときはすでに暗くなっていました。
ランタンをぶら下げて堤防にうごめく人影に近づくと釣り友達が待ち構えておりました。
その足元に展開した殺戮の跡が写真です。
カスザメと呼ばれるエイとサメの間のような魚です。食べると非常に美味しいというので一部頂いて帰りました。とくに真ん中のひれの部分は抜群だそうです。
釣った本人はヒラメかと思ったそうです。猛烈な引きでしょうから当然です。しかし水面に出したときにジャンプをしたのでヒラメはあきらめたそうです。こいつの体長は90センチですが大きな個体では2メートルになるそうです。
一日置いて翌日くらいが食べごろです。魚はなんでもですが、釣った直後よりも一日置いた方が美味しいようです。あたらしいとこりこりしているだけで味はでません。さてこのサメの味はどんなもんでしょうか。

2010年12月3日金曜日

太東崎、夷隅川

いすみ市の中心を流れる夷隅川は千葉県で最も流域面積の広い川だそうです。
鴨川の山から始まって北に向かって流れて大多喜のあたりで南に流れています。大多喜辺りに住っていた方によるとお客のあるときは川でカニとうなぎをとってごちそうしたそうです。

いまでも河口付近うなぎとか蟹を穫る仕掛けが隠されているので自分の仕掛けを置くときは注意しなくてはいけません。夷隅川の河口部はむかしは砂丘で埋まっていて直接海に流れ出てはいなかったそうです。
写真は太東崎からとった河口部です。そんな昔の姿が偲ばれます。人工的な河口を囲むように自然の流れが見えます。自然の流れの上の部分はバードサンクチャリになっています。日活の創設者の一人で孫文との交流のあった梅屋庄吉の別荘もこの辺りです。



ついでに九十九里海岸の景色を掲載します。正面に見えるのは白子辺りでしょう。銚子はもっと左側に相当します。

海の魚もかなり上流で採れます。橋の上から浮きを使ってスズキや黒鯛を狙う人たちに出会います。かなりの数が出ることがあります。黒鯛といってもそれほど大きくはありません。なにしろ橋の欄干越しに釣るのですから。

海の方は荒れ模様が続いてときどきヒラメが釣れています。ほとんどの人はさより釣りに熱中でずらりと並んだ姿は壮観。12月1日からタコ漁が始まったので漁師は忙しいのですが、我々は確実に採れるのは蟹、ある程度収穫が期待できるのはタコとアイナメ(ときどきビール瓶サイズ)、執念深い人はヒラメ(50センチ超)という感じです。ヒラメはうまい下手ではなくて体力と運が左右します。この間は中年のおばさんが50センチ超をつり上げました。